歯周病の治療の最近のブログ記事

ホンマに「歯周病」・か??

本日も当院のホームページを見て来院された患者さんがおられます。

 

以前に通院していた歯科医院で、あなたの歯は「歯周病」にかかって

いる、と言われた方です。

 

話しを伺って、診査診断のためのレントゲン撮らせて頂きましたが、イヤ

実は、ほとんど歯周病の「証拠」は見られませんでした。

 

こんなこと、多いデス。

何故か知らんけど、かなり「多数の」歯科医師の先生方は自分の患者さんを

歯周病に仕立ててしまいます。

 

でも、その不具合、不調の原因のほとんどは「歯の神経の治療」の後遺症です。

 

この治療が上手く出来ていないために患者さんは「歯周病」にかかっている、

と勘違いされます。

けれど、原因は歯周病と違ったところにあって、歯の神経の治療=歯内療法

を正しく行えば大体が解決出来てしまいます。

 

でも、この治療は・・・難しいです。

お困りの方は是非、一度ご相談下さいませ。

あなた、「歯周病」・ですよ。。

パール歯科医院はなんだか、「インプラント治療」だけしかやっていないような雰囲気が醸し出されておりますが、実はそんなことないんですよ。

普通の歯医者です。・・とりあえず。。 (-"-)

 

確かに院長であるわたしのインプラント歴は長いのですが、そもそも・と言うか基もと・・と言いますか、基本は「歯周病」治療で頑張って来ました。

それと、「根管治療=歯内療法」ですね。

何故に、この二つかと言うと ・・・この二つの治療が上手く行かないと即、患者さんの歯の「抜歯」につながってしまうからです。

 

あと、理由としては巷のほとんどの歯医者さんが何故かこの二つの治療をまともに「やらない」からですかね。 廻りがやらないのなら自分がするしか無いじゃないですか。

 

歯周病の治療はなかなか厄介です。...と言っても初期のものや、中程度の状態であれば別になんという事はないのですが・・・。

問題はかなり「重度」にならないと歯医者に来てくれないんですよね、患者さんが。

 

もちろん、今でもそうですけどもっと以前(・・少し若い時か?)には必死で歯周病を極めようと頑張ってました。

1980年代、歯周病治療の「メッカ=総本山」はスウェーデンのリンデ教授の下にありました。

 

行きましたですよ、教わりに・・・スウェーデンのイエテボリ大学まで。 そりゃ、もう頑張って(笑)。

 

当時、歯周病治療についての大きな流れはこの「北欧」ともう一方の「北米」に分かれておりました。

リンデ教授率いる北欧学派は・・なんと言うか、「こう言う理論でこうやれば治る!はず!!」という立場でしたし、北米(米国)では、「そんな理屈も大事やけど、とにかく先に手術でもなんでも手を動かさなあかんやろ!」 と言うようなスタンスでした。

「理想」学派と「現実」学派の対決のような・・・。

で、結局はどっちもどっちで、お互いにソコソコは正しかったのですけど・・、今から思えばリンデ先生の「やり方」はやはり、あまりに理想に過ぎたかな・・と感じています。

 

実際、たくさんやってみたんです・・なにしろ直々に教わったもので・・北欧式を。。

症例も作って、いくつもの「記録・証拠」も残してあります。

結論的には患者さんの「120%」の協力が得られれば、成功する方法ではありました。・・しかし、

 

そんな患者さん、そうそうは居りまヘンで。

みんな途中で投げ出しちゃうしぃ。。

 

そんな中で、なんとかどんな人にでも楽に歯周病の治療を受けて頂ける方法、やり方ってないのやろか?? しかも効果もちゃんと出て「治る」方法・・・?

このような流れの中で、今の当院の「歯周内科」治療につながるワケです。

今のとこ、これ以上ラクに治せる方法無いのと違うかな。

費用もそれほど、というよりウチの場合では「保険」を利用するより安くつくくらいですしね。

 

まっ、そんなことより歯周病はホントに出来るだけ「早期」の内に治しておきましょうね。

患者さんが歯を「失う」最大の原因はこの重度歯周病と、根管治療の「失敗」。 合わせて80%以上。

 

逆に言うと、ここだけをキチンとやっておけば、もう「インプラント」なんかする必要もなにも無くなるわけで、これほどハッピーなこと無いデスやろ??

 

「歯周病」を知らなくては・・

今、25歳以上の日本人全体のうち、その8割以上の国民が罹患していると言われている「歯周病」。

わたしも毎日の診療の中でこの事を強く実感しているのですが、・・・なんともその「事実」に無関心、と言うか、まるで意識がいっていないと言うか・・、あまりにも「歯周病」をなめてかかっているのではないか、と考えさせられる場面に出会う事が多いです。

 

この病気は「特別な類のもの」を除いては、キチンと治療の出来る歯科医院で、キチンと治療を受けて頂ければ、十分にコントロールの可能な疾患です。

 

けれど、病気に気が付いていなかったり・・また、気が付いていてもソレを「放置」してしまうと、とても厄介なことになります。

さきほど治療を受ければ「・・十分にコントロールが可能」と書きましたが何故、治療を受ければ「治る」と書けなかったのでしょうか?

 

 歯周病は本来の意味では「治らない」のです。

 歯周病は一旦罹患すると生体に対して常に、「破壊的・侵襲的」に病態が進行します。

 

つまり、自分の「歯周病」に気が付いて適切な処置、治療を受けてそれ以上の病気の進行を止める事が出来ても、この病気にかかる前の「正常で健康的な状態」には(原則として)戻すことは出来ないからです。

ではどう治るかと言うと、「異常で健康的な状態」・・として一応の「治癒」が得られます。

 

  ええ~~っ?? 結局ナンのことなんですかぁ~~?   (ーー;)

 

分かりやすく言うと、歯周病で痩せてしまった「歯肉」や、溶けてしまった「骨」は元のようには回復しませんよ~、と言うことなんですよ。

そしてこの事が治った後の見た目の良し悪し=「審美性」 や、歯の寿命=「噛み合せの安定性」などに影響してしまいます。

 

だからこそ、出来るだけ早期・・病気の初期の段階で手を打たなければなりません。

 

「歯周病菌」はもはや「歯」の廻りにだけ病気を惹き起こすのではなく、脳や心臓の血管障害による人命への関与、早産や流産のリスクも通常の7倍! 糖尿病との関連では歯周病が治らないと糖尿病も治らないといわれていますし、高齢者の嚥下性肺炎の原因菌ともされています。

最も新しい研究では、歯周病菌が作り出す「酪酸」がHIV(エイズウィルス)に作用してそれを「活性化」させ、エイズを発症させてしまう・・という論文を日本大学の口腔細菌学の教授が発表し、米国の医学雑誌に掲載されたそうです。

 

このように単純に「歯科」の範囲だけではなく、全身に様々な悪影響を及ぼす「歯周病」。

歯が抜けちゃっても「入れ歯」があるから別にいいヤァ~~、などという問題ではない事がお分かりかと思います。

 

そして現代の医学界、医療の現場でこの歯周病の治療を行うことが出来るのは、「歯科医師と歯科衛生士」・・だけなのです。

 

 

 

パール歯科医院
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