・・・あまりにもベタベタ、なタイトルでどうも。。(笑)
歯の神経の治療(根管治療)でトラブルを起こしている患者さんがよく来院されます。
お話を伺ってみますと、一か所の歯の治療でずいぶんと時間がかかっておられます。
中には、週に一度通院して、かれこれ一年になるが一向に良くならない・・と訴えられる方もおられます。
・・・って、ちょっと待て、普通はソレ、おかしいやろ! と、突っ込んではいけないのです。
現実、実際に思いのほか多いのですよ、こう言うハナシが。
で、どんな状態かを拝見してみると・・・、フムッ・・これは見るからに「治らない」ような治療らしきことがしてあります。大抵は。
私は親の代から、他人さまの行った治療の「批判はするな!!」とキツク教えられ、その教えを守っておりますので、あくまでも良く見かける一般的な例、ということでお話しをしますと、、
その治療中の歯はほとんど全てがいわゆる「ストッピング」と言う白い簡易のゴムで根管を塞いでいるだけで、きちんとセメントで封鎖されている試しが無い。
で、そのゴムの蓋を取って根管を覗くと大抵は薄汚れた「綿花」が詰められていて、取り出すと茶色く変色しています。
そして、ほとんどの場合は私たちが「FC」と呼んでいる薬剤の臭いがします。
このFCはちょっと「物事」を知ってる歯科医師であれば、もはや世界中で使われてはおりません。← という事を知っているので、きっと使わないだろう(笑)。
根管の中はと言えば、きちんと清掃されていないので「汚れ」が一杯残ってるし、件のFCはおそらく汚い指先で丸めた綿花(これは、ブローチ綿栓と言ってわたしも昔、大学で習った。しかし、使う時はキチンと滅菌してから使えと教わった)の先に付けてそのまま根管の中に入れて後はゴムで封鎖しているだけ。
これを毎週りちぎに「繰り返し」ているので、歯の中には毎回新鮮な?バイキンが入り込んで・・さらにFCで化学的な刺激も与え続ける事になるので・・・おそらく、10年通っても治らんじゃろ。。
わたしの場合、歯の神経の治療はほとんどの例で、治療は「1回」です。奥歯などの複雑なものでも「3回」。但し、一回の時間は40分から90分以上くらいを使います。
このうちのほとんどの時間は根管の中を「洗う」時間です。
特殊な薬剤で根管の中の「有機物・神経」を融かしてキレイに洗い流す処置が中心となります。
消毒薬などは使いません。何の意味も無いので。
しかし、いまだにこの「消毒薬」に頼る歯科医が多くいるのです。
歯の神経の治療は、一度はじめれば出来るだけ短期間に決着を付けるべきで、わたしのイメージではお腹を何度もメスで切ったり、閉じたりするのと同じで繰り返せば繰り返すだけ、「感染」のリスクが高くなると考えています。
悲しいかな、この「感染」・・というイメージを明確に意識している歯医者さん、なんか・・少ないのですよ。
ついでに言うと、神経の治療の最後の仕上げ・・根管充填、が終わってもそのままではやはり、「感染」が生じます。
最後の最後に、キチンと「コア」を入れるまで安心出来ません。 さらにそのコアも従来からの「金属製」のコアをセメントで固定すると言う方法では駄目で、象牙質に対して接着処理を施して接着性レジンを用いたコアじゃないと、ダメだと・・わたしは考えています。。
最後の最後の最後・・に言うと、
自分の治療してきた「根管」がどれほど十分に清潔になったかなどは、マイクロスコープで見て確認してみないと、 これまた、「分らない」のです。
ねっ、タイヘンでしょ??