インプラント、数あれど・・

インプラント治療に用いる「インプラント」体、そのもの。 世界中にはちょっと覚えきれないくらいの沢山のインプラント・メーカーがあります。

 

そんな中から一体、どこのメーカーさんの「インプラント」を選べば良いのでしょうか?

もちろんどこのメーカーさんも「自分(自社)が提供するインプラント」こそ、最上のものであると、宣伝しています。

我々インプラント医はそんな中から自分の経験や廻りの評判、論文の数やその内容、自分で見て触った感触、勘・・その他色々な事を総合して自医院で使用するインプラントメーカーさんを決めています。

 

現在、当院ではすべて「HA系」と呼ばれているインプラント体を用いています。

これはインプラントの「骨に埋まる」部分にHAコーティングという特殊な処理がされているインプラントのことですが、HA・・とは「ハイドロ(ヒドロ)オキシアパタイト」を意味していて、ヒトの歯や骨の中に含まれている成分のことを言います。

では他にはナニがあるの? と、問われればそれは「チタン・インプラント」。

 

HAインプラントも「本体」はチタンで出来ていてその表面に「HA」がコーティングされていますが、チタンインプラントと言えば通常はチタンだけで出来ていて、各社が工夫をこらしてチタンの表面を様々に「加工」(・・電子顕微鏡レベルで)して商品化しているのです。

 

HAも、チタンの表面加工も目的とするところはインプラントと骨との「結合力」を強化して、治療自体を「成功」させるところにあるわけです。

骨とくっつかなければインプラント治療はその段階で「失敗」してしまうからです。

 

では、この「両者」に性能上の違いはあるのでしょうか?

 

実は、あります。

 

ただ、骨に埋めたインプラントが骨と結合してその上につけた歯で、ものが良く咬めるようになる・・という視点からはどちらも同じように上手く行きます。

違いが出るのはそのようになるまでの「時間(期間)」の差です。

どれくらい違うかと言えば、チタン系のインプラントでは手術の後、咬めるようになるまでは平均4~6ヶ月の時間が掛かりますが、HA系では最短1.5ヶ月~3ヶ月あれば大丈夫。

この点で圧倒的な優位を示します。

また、骨の状態(性質)が悪く本来ならインプラント治療に適さない場合でも、インプラント治療が可能となる場面があります。

 

このように「良い事ばかり・・」のHAインプラントですが、問題は価格、仕入れ原価が平均的なチタンインプラントよりも「高く」つきます。

 

けれど、ウチではあえて「HAインプラント」を選んで使っているのですが・・その辺の細かな事情はまた、後日にでも・・。

 

 

 

パール歯科医院
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