2010年8月アーカイブ

インプラント 新・システム導入!

今回当院では新しく、国産インプラントメーカー ブレーンベース社(BBC)様の「マイティス・アローインプラント」を導入いたしました。

従来よりHAインプラントの雄であるAQBインプラントとスプラインインプラントの二本立てで治療にあたって参りましたが、より「低コスト」でのインプラント治療をより多くの患者様にもご提供いたしたく、いろいろと検討をしていました。

 

このマイティス・アローインプラントは主に2ピースタイプのチタンインプラントです。

現在チタンインプラントは各社とも、独自に工夫された「表面処理」をインプラントに施しています。

それにより細部での「性能」が変わってきたりします。

特別に治療期間を短縮したり、条件の悪い部位にあえて使用したりするのではない限り十分な能力を有するインプラントであると考え導入を決めました。

インプラント医の中にはいまだに「国産インプラント」のことを悪く言う人もおられるようですが、わたしはそうは思いません。

 

むしろ「日本人」の骨格や骨の状態を前提に開発されているので、外国製品より良い場合も多いと思います。

実際、昨今国内で非常に人気の有る「スプライン・インプラント」も米国製ですが西欧では全く人気がなく売れていません。しかし、日本人にはとても使いやすいのです。

 

・・というわけで、明日は午前中丸まる「インプラント・オペ」です。がんばろう!!(急患、来ないでね)

残暑、お見舞い

いやぁ、猛暑が続きますねぇ。

関西ではこの先まだ一週間程はこの暑さが続くみたいですね。

私はこの週末、インプラントの学会で東京行き・・ですが、多少なりとも涼しいといいなぁ・・と。。

 

ところで、先週の17日火曜日早朝、早朝・・というか深夜にとうとう我が家のシェルティ犬、めいちゃんが「永眠」いたしました。

飼い主でありパートナーであり、お父さんでもあった私は、めいに一杯一杯「感謝」しています。

生まれてから長い間私を励まし続けてくれためいちゃん、享年16歳。

今日が初七日でした。

 

夏休み、真っ最中

なんや、「歳」なんかなぁ・・。

今年はこの「夏休み」が待ち遠しかったですよ。

夏、大好き!のわたしなのですが、今年は・・・。

 

実は一昨日、一緒に暮らしてる「犬」のめい、が満16歳を迎えました。

中型のシェルティ犬ですが、16ともなれば非常な「高齢」です。

後期高齢者・・から「要介護」犬、かも。

 

けどね、ほんとに昨年まではお医者さまにホント、縁のない強い仔・・だったんです。

けど今は、毎日フラフラしています。

いつも一緒に出勤していたのですが、歩かせたりクルマに乗せたり・・がしんどいかもしれん。

で、この夏休みはほんの数日やけどずっと一緒に居れるので、・・一緒に居れば安心デス。

 

今年はかなり暑いので、なんかしんどいのは人間も一緒。

後半年頑張って、何とか2011年を共に祝いたいなぁ・・と思ってる次第。

がんばれ、めいチャン!

インプラント、数あれど・・(2)

先日、当院で使用している「HAインプラント」と一般的な「チタンインプラント」の話題について触れてみましたが、この二つのうちで、どちらが「世界的」に数多く使われているかというと、それは圧倒的に「チタン・インプラント」なんです。

 

前回、HAインプラントの「優位性」を熱く?語ったワタシですが、それなのに何故、チタンインプラントが「主流」なのかというと、実はHAインプラントとして紹介された「・・と、ある製品」が過去にスカタンをやらかして、非常な悪評を蒙ったことがあるのです。

 

それ以来、一時期HAインプラントをバッシングするかのような論文が専門誌に掲載されたりしてその信用が失墜してしまいました。

 

詳しい事は述べませんが、要するに「欠点」を無理やり見つけて、それをクローズアップする論調で世の中に「喧伝」したのです。

確かにとても性能の悪いものも出回っていたようですが、これは現在でも変わりません。

ですが、そのような中で、良識有るメーカーがこの当時の教訓を生かして、その後に開発され現在市場に出ているものは、非常に「高性能」なものに生まれ変わっているのです。

 

したがって現在流通している「HAインプラント」には実は何の問題もないのですが、昔の一時期を「経験」したインプラント医たちは「あの時の事」を忘れてはいないようです。

 

そのような事情から現在の市場においてのシェアは未だチタンインプラントが大きな「優位」をしめています。日本では最近HAの人気が急上昇していますが、世界的にはこのような事情で落ち着いております。

 

で、・・ここから逆に分かってくる事は、「・・なんや、チタンインプラントでも上手い事いくんやん」・・という事実です。

そのとおり、で・・患者さんの「骨の状態」さえ良ければ何も高価なHAインプラントを使わずに普通のチタンインプラントを使ってもなんら問題なく治療を進めることが出来るわけです。

て言うか、世界ではこれが「スタンダード」とも言えます。

 

ただ我々日本人を含めてアジア、モンゴロイド系の人種は欧米の皆さまと比べるとやはり「顎」がきゃしゃで、骨の分量も少ないです。

 

だからそう言うアゴの骨が十分でない患者さんには、やはりHAインプラントを応用していくことが治療の成功に繋がるのではないかな、・・と、ワタシは考えております。

 

 

インプラント、数あれど・・

インプラント治療に用いる「インプラント」体、そのもの。 世界中にはちょっと覚えきれないくらいの沢山のインプラント・メーカーがあります。

 

そんな中から一体、どこのメーカーさんの「インプラント」を選べば良いのでしょうか?

もちろんどこのメーカーさんも「自分(自社)が提供するインプラント」こそ、最上のものであると、宣伝しています。

我々インプラント医はそんな中から自分の経験や廻りの評判、論文の数やその内容、自分で見て触った感触、勘・・その他色々な事を総合して自医院で使用するインプラントメーカーさんを決めています。

 

現在、当院ではすべて「HA系」と呼ばれているインプラント体を用いています。

これはインプラントの「骨に埋まる」部分にHAコーティングという特殊な処理がされているインプラントのことですが、HA・・とは「ハイドロ(ヒドロ)オキシアパタイト」を意味していて、ヒトの歯や骨の中に含まれている成分のことを言います。

では他にはナニがあるの? と、問われればそれは「チタン・インプラント」。

 

HAインプラントも「本体」はチタンで出来ていてその表面に「HA」がコーティングされていますが、チタンインプラントと言えば通常はチタンだけで出来ていて、各社が工夫をこらしてチタンの表面を様々に「加工」(・・電子顕微鏡レベルで)して商品化しているのです。

 

HAも、チタンの表面加工も目的とするところはインプラントと骨との「結合力」を強化して、治療自体を「成功」させるところにあるわけです。

骨とくっつかなければインプラント治療はその段階で「失敗」してしまうからです。

 

では、この「両者」に性能上の違いはあるのでしょうか?

 

実は、あります。

 

ただ、骨に埋めたインプラントが骨と結合してその上につけた歯で、ものが良く咬めるようになる・・という視点からはどちらも同じように上手く行きます。

違いが出るのはそのようになるまでの「時間(期間)」の差です。

どれくらい違うかと言えば、チタン系のインプラントでは手術の後、咬めるようになるまでは平均4~6ヶ月の時間が掛かりますが、HA系では最短1.5ヶ月~3ヶ月あれば大丈夫。

この点で圧倒的な優位を示します。

また、骨の状態(性質)が悪く本来ならインプラント治療に適さない場合でも、インプラント治療が可能となる場面があります。

 

このように「良い事ばかり・・」のHAインプラントですが、問題は価格、仕入れ原価が平均的なチタンインプラントよりも「高く」つきます。

 

けれど、ウチではあえて「HAインプラント」を選んで使っているのですが・・その辺の細かな事情はまた、後日にでも・・。

 

 

 

パール歯科医院
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